(この記事は2020年11月に初回執筆し、2021年10月に記事全体を修正しました。)
オープンタイプのAirPodsに比べてAirPods Proはカナル型だから音漏れはしにくいってよく言われます。
確かに構造上は音漏れしにくいと思いますが、かといってガンガン音量を上げたり、静かなところで大きな音量を出しちゃうと漏れるんじゃないかってやっぱり心配になりますよね。
実際にどれくらい音漏れに強いのか試してみました
AirPods Proを愛用のみなさんは、ぜひ実際に普段聞く曲で試して確認してみてください
AirPods Pro はどんなかたち?
AirPodsのイヤホンタイプの3兄弟を並べてみました。左から「AirPods Pro」「AirPods 3rd」「AirPods 2nd」の並びです。
AirPodsを含めてAppleのイヤホンは過去ずっとオープンタイプで、音漏れには弱いイメージがありました。
ところがAirPods Proでは音漏れに強いと言われるカナル(耳栓)型になりました。
でも実は音漏れ防止というより、AirPods Proに新装備されたノイズキャンセリングといって外部の音を抑える機能のためなんですね。
これは外の騒音を逆相の音で打ち消して気づかないようにさせているのですが、AirPodsのようにオープンでガンガン外の音が入ってきたら打ち消すのも大変です。
そこで少しでも外の音が入ってこないように耳の穴にイヤホンを密着させて外音が入らないような構造になったのです。
そんなイヤフォンの構造上から、結果的に内側で鳴っている音楽も外に漏れにくいんです。
カナル型とインナーイヤー型の違い
あらためてカナル型とオープン(インナーイヤー)型の違いを簡単に説明します。
カナル型とは、いわゆる耳栓型と言われるタイプのものです。
イヤーピースを耳の中に入れて密着させるようにして装着するので外れにくく、密閉性が高いので音漏れも少ないだけでなく、低音や細かい音の描写が聴き取りやすいことが特徴です。
カナル型のものは、音楽が聞き取りやすく集中しやすい反面、耳に密着して密閉しているので、長時間使用すると耳に違和感を感じることがあります。
インナーイヤー型は、AirPodsのような耳の表面の耳介と呼ばれる部分にイヤホンをひっかけて装着するタイプのものです。
ひっかけているだけなので外れやすく、耳に密着していないため音漏れもしやすいです。
しかしインナーイヤー型のものは、密着していないので装着感も自然で長時間使用していても違和感を感じることは少ないです。
音漏れの確認方法
カナル型のAirPods Proは構造からして音漏れはしにくいのですが、本当に音漏れがしないのか試してみないとやっぱり心配ですよね。
実際のシチュエーションで確認する方法
今回、第3世代のAirPodsの検証と合わせて方法を変え、再度検証をしなおしました。
確認方法は誰か他の人にAirPods Proを両耳につけてもらい、実際に検証曲を流しながら、隣で音漏れ具合を確認するといった一般的な方法です。
きちっとした検証をするなら音量を測る機器で、漏れた音を正確にチェックするといいのですが、、
今回はあくまで僕の感覚的に気になるかどうかで判断しています。
ちなみに聴覚検査では微かな音でも聞き取れる自信はありますw
耳に装着しないで確認する方法
周りに聞いてくれる人がいない。。
そんな時は耳から外して自分で確認するしかないですよね。
通常は耳につけていることを認識して、AirPods Proを耳から外すと自動で音楽が止まってしまいます。
でも最近のiOSのバージョンでは、センサーを使わず手動で切り替えることができるので擬似的に確認することもできます。
以下の手順でサクッと切り替えて試してみましょう。
はい!
これで耳につけていなくても再生すれば音が出るはずです。
音の出る部分を指で塞いで擬似的に耳につけた状態にすれば、大体の音漏れ具合はわかるかと思います。(※今回の検証ではこの方法は使っていません。。)
空間オーディオ機能&ノイズキャンセル機能
iOS14からAirPods Proは空間オーディオにも対応しました。
しかも、iOS15からはApple Musicのドルビーアトモス対応の曲でなくても、仮想的に空間オーディオをONにすることができます。
好みは分かれるかもしれませんが、音域が広がり昔のサラウンドのような体感ができるようになりました。
聞く曲にもよりますが、空間オーディオをONにすると若干音量が大きく聞こえるので、今回はON固定にして検証してます。
あとノイズコントロールは常にONの状態で検証をしました。
実際に同じ音量位置であれば、ノイズコントロールのOFF/ONはあまり音漏れには関係ないと思います。
音漏れしない音量の検証
それではさっそく、音漏れチェックを試してみましょう。
ちなみに今回記事全体を書き直したタイミングで、別記事の第3世代AirPodsの検証曲に合わせて再検証しました。
今回のテストに試聴した曲は、比較的最近の曲で以下の2曲です。
ランキングにも登場している一般的なJ-POPで、かつ比較的音漏れしやすそうな高音の女性のヴォーカル曲をチョイスしてみました。
少し個人的な好みは入ってますが・・・
試聴曲はこちら
もちろん再生する音楽のソースによって録音レベルが違うので、他のサービスで同曲を再生したら結果は違う場合があります。
ちなみに今回はApple Musicのロスレス配信曲で検証しています。
この結果はあくまで参考として、あなたのよく聞く曲でもぜひ試してみてください
次に音量の位置は、iPhoneで以下の5つのポジションにてチェックしました。
- 25%(1/4の位置)
- 37%(1/4と1/2の中間)
- 50%(1/2の位置)
- 62%(1/2と3/4の中間)
- 75%(3/4の位置)
今回は25%から75%のまでの間を均等に割って5つのポジションを試しました。
また音量の調節は、Siriにパーセンテージで指示したので誤差はないものと思います。
あとiPhoneに新しく追加された機能で、ヘッドフォン音量をdb数値で確認できるようになったので、今回は各音量がどれくらいなのかも参考につけています。
それでは、検証の結果をどうぞ!
iPhoneで中間の5段階の音量をチェック
それぞれの音量で試した調査の過程はこんな感じです。
今回の検証は静かな部屋の中で、第3世代AirPodsを別の人につけてもらい、50cmほど離れたすぐ隣で音漏れをチェックしました。
この音量でもまだまだ余裕で音漏れはしません。
さっきより音楽の音も大きくなるので、多少うるさい場所でも十分音楽を聴くことができます。
僕は普段ならこれくらいのボリュームでいいですね。
この音量だと、耳を近づければ微かに聞こえるくらいでした。
まだ静かな場所でも音漏れが気になる程ではないですね。
耳に聞こえる音楽の音はそこそこ大きくて、AirPodsなら音漏れし始めるレベルです。
でもこれくらいの音量まで大丈夫なら、普通の人は音漏れを気にする必要はなさそうです
この音量だと、耳を近づければ少し聞きとれるくらいです。
でも静かな場所で耳を近づけないと聞こえないので、まだセーフといったところでしょうか。
ちなみに、かなり音楽の音も大きいので、音漏れを気にするような人ならこのボリュームにはしないかな?
この音量だと、静かな場所なら隣の席くらい離れてても音が漏れて聞こえてきますね。
ただ電車の中など周囲の雑音があるところなら、まだ掻き消されるくらいかも。。
まぁ、静かな場所でこの音量にする人はかなり勇気のある人だと思いますが。
とまぁこんな結果でした!
確かにAirPodsよりは音漏れの心配はいらないかも
今回同時に試した第3世代AirPodsの検証結果と比較してみるとこんな感じです。
AirPods Pro | AirPods | |
音量 25% の音漏れ | しない | しない |
音量 37% の音漏れ | しない | 極小 |
音量 50% の音漏れ | 微小 | 小 |
音量 62% の音漏れ | 極小 | 中 |
音量 75% の音漏れ | 小 | 大 |
つまりAirPodsに比べたら断然音漏れは少ないと言って間違いないですね!
結論、そこそこ上げても大丈夫!
やはり予想通り、AirPodsに比べると圧倒的に音漏れは少ないという結果になりました。
それでも音量MAXで聞くような聴き方をすれば音漏れはするので、大音量好きの人は注意が必要かも。
あと大きなメリットとして、ノイズキャンセリング機能がAirPods Proには付いてます。
騒がしい街中や電車の中でも、外の騒音を掻き消してくれるので、AirPodsであれば音量をあげないと聞こえなかった音楽も、小さめの音で聞こえるようになります。
つまり外でも音漏れを気にせず音楽に集中できるのはAirPods Proならでは!
PROの名を冠するのも納得がいきますね
電車などの人混みや、人に気を遣う場所でも音楽に集中したいなら、AirPods Proが間違いなくオススメですね。